令和3年度助成先「子育てサポート楽っこ」

  • 2022年06月23日

1.事業名

 発達障害・グレーゾーンを含めた子育て中の親のための、子育て支援事業

 

2.事業の目的とその背景

 立ち上げスタッフ3名は、仙台市内の自閉症に特化した知的障害者更生施設の生活支援員でした。自身の子育てが始まり、児童館などに行く機会が増えると、集団活動になじめないお子さんが目についたこと。幼稚園・小学校と上がるにつれ、特性を持っていることで集団に適応しにくく、親や先生に叱られている子をたくさん見て来たこと。母親は子育てに悩みながらも、障害児にしたくないという思いから発達支援センターに行かないということもあること。仙台市での支援の薄さを感じ、私たちの知識と経験で何か出来ないかとの思いから、団体の立ち上げに至っています。
 目的は、グレーゾーンの方も含め、発達障害のある本人や家族が気軽に相談できる場となり、障害受容を支えること、障害に対する社会への理解や啓蒙活動をしていくこと、孤育ての防止、虐待の防止です。

 

3.事業の内容

・子育て講座、発達障害児者支援マーブル(市民センターにて月3回ずつ。広瀬・落合・折立・中山・加茂のいずれか)
・土日楽っこサロン(社会福祉センターにて月1回)
・ボランティア活動(児童館、地域の子育てサークルや支援広場、不登校児の親の会)
・出張講座(幼稚園、児童館にて年に数回。今年度はコロナ禍のため無し。)
・個別相談(依頼があった場合。今年度はコロナ禍のため対面では無し。LINEを活用。)
・地域主催の研修会への参加(年に数回。今年度はコロナ禍のため無し。)
・ZoomやLINEを活用したサロンやグループ相談、個別相談。

 

4.事業実施にあたっての工夫点とその効果

 今年度もコロナ禍のため、大人も子どもも人数制限をし、お茶の提供を中止しての活動となりました。昨年度よりチラシ配布は出来ましたが、外出控えや遊び場が予約制であることなどから、チラシを見て来られる方は少なかったです。しかし、SNSを見て下さった方や地域の子育て支援機関からの紹介などで、新規の参加者は昨年度より増えました。また、発達障害に関連した悩みを持つ方の割合が増えており、発達障害支援をしている団体であることが周知されてきたことを感じた1年でした。お母さんたちの孤立を防ぐため、ZoomやLINEを活用した活動も継続してきました。体調や予定に合わせて、参加方法の選択肢が増えたことも良かったと思います。参加費などは引き続き安価に設定し、利用しやすくしています。
 地域の他の支援機関との繋がりから、来年度出張講座が1件決まっています。地道なことではありますが、顔の見える関係・繋がりを大事にしてきた結果だと考えています。

 

5.全体的所感、終了しての感想など

 今年度もコロナ禍での活動となり、引き続き、ZoomやLINEを活用しながら市民センター等での対面の活動もしてきました。1月からは会場での会にオンラインでも参加できるようにし、参加者の体調や予定に合わせて参加方法を選んでいただけるようになりました。
 コロナ禍で、「孤育て」の問題は以前より深刻になっていますが、発達に心配がある子・繊細な子を育てることの大変さや親の孤独感はなおさらです。今年度、新規の参加者のほとんどがお子さんの発達に心配のある方で、繋がれる場所をやっと見つけられたという声が多かったです。活動開始当初は、門戸を広げるために発達障害の支援をあまり表に出さないでいましたが、今後は発達障害支援をしている点を強調した周知をしていきたいと考えています。

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