令和4年度助成先「みやぎ助産師オンラインチーム M-MOT」
- 2023年08月24日
1.事業名
助産師とおうちで学ぼう 子育て世代のヘルスリテラシー
2.事業の目的とその背景
2020年、COVIT-19の感染拡大により、行政・医療機関で開催されていた母親教室の中止、縮小、地域コミュニティの支援の希薄化で、母親や子ども、その家族への支援は不十分となりました。子どもが健やかに過ごすためには、妊娠期から母親が自分の健康に興味を持ち、健康に対する正しい情報にアクセスする力(ヘルスリテラシー)を身につけることが大切です。
本事業の目的は、無料のオンライン両親教室において、妊婦とその家族が、胎児期から子どもを育むヘルスリテラシーを高めることを目的としています。
3.事業の内容
2022年5月~2023年3月
①オンライン母親教室 19回
②ヘルスリテラシー講座(マタニティヨガ、子育てママのヨガ) 3回
③性教育講座(幼稚園) 4回
④性教育講演会(オンライン)泌尿器科医 岡田百合香先生 1回
4.事業実施にあたっての工夫点とその効果
従来のオンライン母親教室に加え、産後のママクラスやマタニティヨガなど妊産婦への講座を充実させ、さらに、幼稚園の保護者向けの性教育講座や泌尿器科医による性教育講演会を企画開催しました。アンケートでは、心身の健康の保ち方の気づきや、男の子のからだについて医学的な知識を得てヘルスリテラシーを高められたとの感想がありました。
実施にあたり、チラシの作成、SNSでの発信のほか、行政、医療機関、子育て支援センターへの情報提供を行いました。そのため、各回の申し込みが定員を超えることが多くなりました。
参加者に情報提供を行うこと、産後ケア事業につなげることもできました。
5.全体的所感、終了しての感想など
2020年からの行動制限は、妊産婦が受けるべき母子支援も制限されました。その中で私たちは、妊産婦を一人にさせない、不安にさせないという思いでオンラインの両親教室を開催しています。3年間で約1600組の参加者があり、微力ながらも切れ目ない母子支援に貢献できたと感じています。継続した活動には、気力だけでなく財力も必要で、助成金は大変心強かったです。一方で、今後の活動資金は課題です。
自宅安静指示の妊婦、上のお子さんが小さく外出が難しい妊産婦、土日しか受講できない夫婦など、オンライン両親教室のニーズは一定数あると考えます。信頼のある情報提供は、私たち専門職の責務であり、今後も活動を継続する予定です。