令和5年度助成先「ママンココン運営委員会」
- 2024年06月29日
1.事業名
乳幼児親子の居場所づくり導入手法の試行事業
2.事業の目的とその背景
【目的】子育てに不安やしんどさを抱えている妊娠・出産・子育て中の親に対して、託児付ペアレントプログラムの提供を通して、客観的に子育てを見つめる機会による自己再生と仲間作りを促進し、居場所が継続支援やピアカウンセリングの機能を持てるよう、プログラム受講者の居場所利用継続やスタッフ移行を目指す。
【背景】昨年度の「宮城野区における乳幼児親子の居場所づくり導入事業」において、居場所を自主運営する方策としてペアレントプログラムの託児会場使用の可能性が見えた。区の支援が、高リスク家庭を優先し、継続支援が難しい中、予防的対処である居場所が、必要な人に機能する仕組みづくりの試行の結果や実績を得たいと考えた。
3.事業の内容
●使用するペアレントプログラム・・・ポジティブ・ディシプリン®プログラム(託児付全9回)
●スケジュール・・・
4月GW前に事業企画、講師日程調整、会場・託児スタッフ手配
5月GW明けに、チラシ作成・配布・Web広報、参加受付開始
5月26日(金)~7月13日(木)いずれも10:00~12:00 週1回程度の連続講座実施
9月1日(金)10:00~12:00 フォローアップ講座実施
●実施体制・・・
プログラム提供 KOSODATEOUENKAI(代表 鈴木里佳子氏)
会場提供 個別教室のアップル長町南駅前教室(賛助会員(株)セレクティ)
託児提供 こひつじる~む(正会員)
4.事業実施にあたっての工夫点とその効果
プログラム実施中の託児室では、スタッフは、子どもの預け入れや引き渡しの際、母親に対して、友人や家族のような共感的応対を積極的に行った。母親の持ち物や服装、髪型等の変化に着目して言及したり、託児中の子どもの変化や成長をともに喜んだり、日頃の頑張りへのねぎらいの言葉をかけた。
1週間での子どもの小さな成長を客観的にとらえることにより、プログラムの効果とあいまって、日々の子育てへの喜びや充実感を得ることを助けられた。
プログラム提供者によると、これまでの回に比べて、悪天候が多かったにも関わらず、欠席が少なく、プログラム終了時には、連絡先交換や連れ立ってランチに出向く行動が見られ、仲間作りが実現していた。
5.全体的所感、終了しての感想など
受講者10人中6人の託児利用者の内5名が、2人目以降の0歳児で、初めての子育てに加えて、複数の子育てのしんどさが浮き彫りになり、午前中(通園通学中)のニーズを把握した。
受講生の5割(欠講者を含むと6割)が太白区、3割が名取市と、南部のニーズが高かった。(宮城野区開催は2割)
今回会場提供を受けた個別教室では、午前中の遊休時間利用のため、12:30完全撤収となり、講義後の余白時間が少なく、スタッフとの交流や受講者同士の仲間作りの醸成には難しかった。
余力がなく、本事業に関連して実施予定だった託児ボランティア養成講座や継続して子育てひろばの開催、託児デビューといった仕掛けを実施できず、単発の実施に留まった。